| アナログ電子回路の設計には、「豊富な経験が必要だ」などと言われることがあります。確かに、実際にはんだごてを持って回路を作製しながら経験を積むことも有益かもしれません。
 しかし、現在では優れた回路シミュレータと高速演算処理ができるPCが普及しており、さまざまな回路実験をPC上で実施し、動作を確認したり問題点を推測したりできるようになっています。
 今回のセミナーでは、無償で提供されているアナログ回路シミュレータとしては、世界中で数百万人のユーザーにより、その便利さが実証されている「LTspice
 XVII」を使い、回路の基礎理論の学習と、シミュレータの活用手法を実習していただきます。
 回路実習のテーマには、Op.Amp.に関する基礎知識、システム設計には欠かすことのできない電源回路(主にスイッチング電源)を中心に取り上げ、Op.Amp.に関する基礎的な知識も学習します。LTspiceの基本的な操作方法から、使いこなしのTIPSなど、実習を通してその便利さを実感してもらう予定です。
  実務者にはもちろんのこと、初心者の方にも将来的に役立てていただける内容です。 
 <本セミナーの概要>○ ディメンジョン(物理学と工学の橋渡し)
 ○ シミュレーション/シミュレータ概要
 - 理論と実際は違う?
 - アナログ回路シミュレーション、LTspiceで解ける回路
 - SPICEの歴史的背景
 ○ LTspiceXVII (基本操作)
 - シミュレーション回路作成方法、LTspiceの実行
 - 電圧・電流波形、回路の編集
 ○ Op.Amp.
 - 増幅回路、作動増幅器、GBW/SR
 ○ SUBCKT記述のためのSPICE文法
 - 外部回路を使ったシミュレーション
 ○ BV・BRの例題、正弦波信号のTHDについて
 ○ WAVE出力、電源設定オプション、トランス結合
 ○ エンジニアが身に着けるべき基本法則
 ○ Diodeの逆バイアス時の静電容量特性
 ○ その他
 - 負荷応答特性、ノイズ・スペクトル、PCBトレースのインダクタンス
 ○ 最後に
 ・経験・熟練
 
 
  本セミナー講師の渋谷先生は、「回路シミュレータ・LTspiceで学ぶ電子回路(オーム社刊)」の著者です。 
 <ご注意>・本講習会では、ノートPCの持ち込みと事前のソフトウェアインストールが必要となります
 ・以下を参考に、「LTspice XVII」をインストールしたPCをご持参ください。
 (事務局では、PCの準備を行うことはできませんのであらかじめご了承ください。)
 
   LTspice XVIIのダウンロードサイトは AD社(日本語版)のwebページ内のこちらになります。(http://www.analog.com/jp/design-center/design-tools-and-calculators/ltspice-simulator.html)
 WindowsPCの場合、「LTspice(Windows 7, 8 and 10版)をダウンロード 」からソフトウェアを入手してください。
 ※途中で「MyLinear」への登録を尋ねられますが、登録/非登録のいずれでも機能上の差はありません。
   Mac版でも動作可能ですが、セミナーはWindows版で実施します。 |