講習会[Excelによる熱設計と最新機器に学ぶ熱対策](23/8/23,24開催)
ご案内
題目:Excelによる熱設計と最新機器に学ぶ熱対策
講師:株式会社サーマル・デザイン・ラボ 代表取締役 国峯 尚樹 氏
日時:2023年8月23日(水)、8月24日(木)、いずれも9:30~16:30(受付9:00~)
開催:現地(長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門)
費用:無料
定員:12名
対象:会員
<受講のおすすめ>
DX(デジタルトランスフォーメーション)により社会変化が進み、AIの活用が大きな話題になっています。これらは高速処理・通信デバイス、センサ、パワーデバイス、Liバッテリーなどの技術で支えられ、いずれのデバイスも熱対策が最大の課題になっています。これらの解決に向けて新しい冷却デバイスや放熱材料が開発され、熱対策が適用されています。
本講座では「熱設計」の技術者を養成することを目的とし、広い範囲で熱設計に必須な知識について学びます。熱伝導、対流、放射といった基礎的な現象の理解と計算手法、熱対策の定石について解説するとともに、最新機器の分解を元に熱対策のノウハウを紐解きます。
<内容>
第1日目
- 産業分野と冷却技術動向
- 実装技術の変遷と熱設計の変化
- サーマルデザインからサーマルマネジメントへ
- 車載・産業・民生機器のトレンドと熱
- クラウドコンピューティングからエッジへ
- 温度を制限する様々な要因
- 伝熱の基礎
- 熱移動のメカニズムと基礎式
- 熱設計の用語と単位(水で考えるとスッキリ)
- 熱設計には熱抵抗と熱流束が重要
- 伝熱のメカニズムと設計パラメータ
- 熱伝導のメカニズム、熱伝導率【演習】
- 接触熱抵抗と対策【演習】
- 等価熱伝導率を増大させる
- 対流のメカニズムと熱伝達促進方法【演習】
- 熱伝達率の計算と増大対策
- 放射メカニズムと伝熱促進、色と放射率は無関係
- 物質移動に伴う熱移動 冷媒に熱を載せる
- アルミ筐体よりも樹脂筐体の方が冷える??
- Excelを使った定常・非定常計算
- 1DCAEと3DCAEの違い
- アルミプレートの温度分布計算【演習】
- 過渡熱計算とセンサによる温度制御【演習】
- パルス発熱による温度上昇
- 温度を精度よく測るには
- 周囲囲温度ってどこを測るの?
- 測定方法で部品温度が30℃も違う!
- どの熱電対が高精度か?
- 部品の表面とはどこか?
- 放射率を簡単に測定する方法
- 熱電対のテープ貼りと接着で温度が異なる
- 黒体テープの放射率
- サーモグラフィの分解能(ホットスポット測定)
- 電子機器の放熱経路と熱対策
- 機器の熱対策は3つしかない
- 空気のベルトコンベアか伝導のリレーか?
第2日目
- iPhone13/14に見るヒートスプレッダとTIMの活用
- スマホはTIMとヒートスプレッダのかたまり
- iPhoneの放熱対策変遷
- GSとクラッド材を活用した表面温度制御テクニック
- 最新スマホは半分以上がベーパーチャンバ―実装
- MacBookProに見る「ファンを回さない強制空冷」
- MacBookProの冷却はハイブリッド
- ツインファンにするメリットは大きい
- 基地局に見る高性能自冷ヒートシンク
- 自冷基地局の対策の半分はフィン
- 大型フィン設計上のポイント
- パワーアンプはヒートパイプで冷やす
- 日中パワーコンディッショナーの熱対策ベンチマーク
- 中国製 ダイキャストを多用した筐体放熱
- 日本製 板金加工と最適通風設計
- 小型化に必須な放熱材料(TIM)の種類と使い方
- 多様化するTIMの種類・性能と選定法
- TIM選定フロー(シートか液か?)
- TIMで失敗しないために(ポンプアウト、硬度)
- 高密度実装基板の熱設計手法
- 基板の熱限界を見極める
- 基幹部品判別法
- 基板で冷やせる部品と冷やせない部品
- 部品の温度低減法 (7つの手段とその実践)
- 部品の熱の90%以上は基板から放熱する
- 部品と基板のヒートパスの作り方
- 表層パターンの放熱効果
- 内層パターンの活用
- ビアの配置と最適本数・ピッチの決め方
- 隣接部品の影響の把握
- プリウス/テスラに見る車載用インバータの熱対策
- 放熱ボトルネックの対策
- 直冷式と両面冷却 超柔軟TIMの活用
- SiCの銀焼結と楕円型水冷ピン
- ドライブコンピュータの水冷方式
- さまざまなEVバッテリーの水冷方式
- ゲーム機に見る最適ヒートシンクと冷却デバイス
- 入コストパフォーマンスのPS5とXBOX
- ファンはPULLかPUSHどっちが得か
- 発熱誘導型のPS5、気流集配型のXBOX
- 液体金属グリースの損得
<受講に際してのご注意>
- 実習用のPCをご持参ください。(Microsoft Excel 2007以降がインストールされていること)
- 実習用ソフトウエアを予めダウンロードしておいてください。
ダウンロード方法は、お申込みいただいた方へ後日ご案内いたします。 - ソフトウエアの利用にはMACアドレス認証が必要となります。
PCのMACアドレスをご確認の上、申込書にご記入ください。
<アクセス>
お申込
申込書をダウンロードいただき、必要事項を記入の上、以下の宛先にお送りください。
実習に用いるPCのMACアドレスも併せてご記入ください。
申込先:長野県電子回路技術研究会 事務局
E-mail:jimukyoku(at)kairoken.jp (at)を@に変えてください
電 話:0266-23-4054
締め切り
8月16日(水)まで