「キーをひねったらエンジン一発始動」いまではあたりまえのことですが、初期の車
ではクランクをまわしてエンジンを始動していました。始動時にクランクの逆回転で顎
を強打して亡くなった友人の死を悼み、発明されたのが電気式スタータです。
以来、灯火、ワイパー、ホーン、ラジオと、車における電気の利用は増大の一途を歩
んできています。その後、カーエレクトロニクスとして、電子制御燃料噴射装置、ABS、
電気自動車、ハイブリッドカー、ナビゲーションシステム等へと普及・発展してきまし
たが、どの技術においても発明のモチベーションは人類愛・地球愛に根ざしたものでし
た。電子技術の進歩と自動車技術の進歩があいまって、今後の環境、安全分野ではカー
エレクトロニクスが主役となってきています。
そこで本年度の記念講演会では、業界のトップランナーとして疾走され続けている株
式会社デンソーにおかれまして、開発現場の最前線にお立ちの中村哲也様より、以下の
内容にてご講演いただく運びとなりました。
1 カーエレクトロニクスの歴史の概観
2 予防安全システムの動向とそこで使われる技術の紹介
3 レーザレーダを事例とした検出原理、回路構成、開発の工夫点等具体例の解説
何気なく運転しているマイカーに投入されている最先端の電子技術を知れば、通勤も一
味違ってくるでしょうし、新しいビジネスの展開につながることも期待できます。大勢
の会員皆様のご聴講をお待ち申し上げております。
|