回路設計、制御設計の現場では、専用のシミュレータを使って、最適な製品開発が行われています。
・電子回路では、抵抗、コンデンサ、コイル、ダイオード、トランジスタ、FET、ロジック部品、オペアンプなどの部品を使って、回路設計(基板設計)を行います。
・ディジタル信号処理では、遅延器(z)、乗算器、加算器、ディジタルフィルタを使って、アルゴリズム設計を行います。
・制御系では、積分器(1/s)、微分器(s)、加算器、乗算器を使って、制御設計を行います。
“規模が大きく” 或いは “論理が複雑”になると、人の頭で考えてもできません。
その手助けとなるのが、「シミュレータ」です。(PC上で、回路の動作確認ができるツール)
シミュレータを上手に使うと、設計効率が大きく上がります。また、回路スキル(ノウハウ)を飛躍的に伸ばすことが できます。 シミュレータがあれば、部品や基板や測定器がなくても、ある程度の動作確認をすぐに行えます。
本講習会では、(株)マイクロネット製シミュレータ:InterSimを実際に使用して、数十の基本的な回路を作って、動かして みたいと思います。
(株)マイクロネット製シミュレータ:InterSimの特徴
1.(1) 電子回路、(2)ディジタル信号処理、(3)制御系の3つの分野のシミュレーションができます。
2.自社開発したシミュレータで、全て日本語表記で、大変に使い易いシミュレータです。
3.収束し易いシミュレータです。
精度を追求すると、発散してしまう場合がありますが、InterSimでは多少粗く解析しているので、大概の回路をシミュレーションすることができます。
<1日目内容>
1.シミュレータ:InterSimの概要、操作方法説明
(1)操作方法
(2)使用できる部品について
2.電子回路設計演習
(1)RLC直列回路
(2)RLC並列回路
(3)単相全波整流回路
(4)50MHz CMOS発振回路
(5)正相増幅回路、逆相増幅回路
(6)加算回路
(7)ヒステリシス付きコンパレータ回路
(8)遅延回路
(9)信号圧縮伸長回路
(10)3bit-A/D変換回路
(11)ウィンカー回路
<2日目内容>
3.ディジタル信号処理演習
(1)ローパスフィルタ H(z)=1+z-1
(2)ハイパスフィルタ H(z)=1-z-1
(3)バンドパスフィルタ H(z)=1-z-2
(4)バンドエリミネートフィルタ H(z)=1+z-2
(5)IIRフィルタ1 H(z)=1/(1+z-1)
(6)IIRフィルタ2 H(z)=1/(1-z-1)
(7)IIRフィルタ3 H(z) = (1-z-2)/(1-0.5z-1+0.5z-2)
(8)ディジタルフィルタ H(z) = (1-z-2)/(1-0.5z-1+0.5z-2)
(9)LMS適応フィルタ
4.制御系演習
(1)G(s) = 1/(s+10)
(2)G(s) = 1/(s2+2s+5)
(3)G(s) = 10・(1+0.01s)/0.01s
(4)G(s) = 1/(0.1+0.001s)
(5)G(s) = 1/(1+s・50u)
(6)G(s) = 10・(1+0.01s)/0.01s・1/(0.1+0.001s)・1/(1+s・50u)
(7)PID制御のシミュレーション
<ご注意>
・本講習会では、ノートPCの持ち込みと事前のソフトウェアインストールが必要となります。
(事務局では、PCの準備を行うことはできませんのであらかじめご了承ください。)
・シミュレータ InterSim(90日版)入手方法及びインストール手順については、本講習会へのお申し込み後に個別ご連絡いたします。ノートPCにインストールを行っておいてください。
尚、InterSim使用方法資料(PDF)、InterSim活用事例集資料(PDF)も事前にお送りいたします。 |